プーチン大統領、ロシアの核政策を改訂しNATOに明確なメッセージを送る

SPUTNIK 22, Jun. 2024より:

モスクワは、新たな地政学的課題に核ドクトリンを適応させる用意があることを示唆している。どのような変更が可能だろうか?

ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、6月21日に行われた高等軍事教育機関の卒業生との会合で、戦略的抑止力を確保し、世界の勢力均衡を確保するために、ロシアの核三本柱をさらに発展させる計画を発表した。

これに先立ち、ベトナムでの記者会見で、ロシア大統領は、西側諸国が核兵器使用の敷居を下げようとしているため、モスクワは国家の核ドクトリンの変更を検討していると述べた。プーチン大統領は、西側諸国の軍事専門家が低出力核兵器の限定的使用というアイデアを議論していることに特に言及した。

大統領は、報復攻撃によって敵は確実に破壊されるため、ロシアはドクトリンに先制核攻撃を含める予定はないと明言した。・・・

2020年6月2日に発表された核抑止力国家政策の基本によると、ロシアの核兵器使用の可能性を決定する条件は4つあります。

★ロシア連邦および/またはその同盟国の領土を攻撃する弾道ミサイルの発射に関する信頼できる情報の受信。

★敵がロシア連邦および/またはその同盟国の領土で核兵器またはその他の種類の大量破壊兵器を使用すること。

★敵がロシアの重要な政府または軍事施設に対して行動し、ロシアの核戦力の対応を妨害する可能性があること。

★国家の存在そのものが脅かされているときに、通常兵器を使用してロシア連邦に対して侵略を行うこと。・・・・

シンクタンクPIRセンターの理事会議長で高等経済学院教授のエフゲニー・ブジンスキー退役中将によれば、低出力核兵器がすでに存在していることは秘密ではない。

「低出力核兵器とは、0.5~50キロトンの範囲の核兵器のことである」とブジンスキー氏はスプートニクに語った。「かつて広島に投下されたもの(20キロトン)は、現在の定義によれば低出力爆弾と呼べるだろう。」