逮捕を恐れるネタニヤフ、米国に向かう途中の欧州経由の立ち寄りを避ける可能性
5月20日、ICC検察官は、ガザでの戦争犯罪と人道に対する罪でネタニヤフ首相とガラント国防相の逮捕状を請求。
エルサレム
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、国際刑事裁判所(ICC)がイスラエル軍のガザでの犯罪をめぐって逮捕状を発行する準備をしているとの懸念から、米国に向かう途中のヨーロッパ経由の立ち寄りを避けることを検討している。
ネタニヤフは米国を訪問し、7月24日に米国議会で演説を行う予定。また、ホワイトハウスでジョー・バイデン米大統領と会談する予定。
5月20日、ICC検察官カリム・カーンは、ガザ地区での戦争犯罪と人道に対する罪でネタニヤフ首相とヨアブ・ガラント国防相の逮捕状を請求した。カーン氏はまた、ハマスのトップ3人、イスマイル・ハニヤ氏を含む同グループの最高幹部3人に対する逮捕状も請求した。・・・・
ネタニヤフの事務所は、最終的に、限られた数の乗客を乗せてワシントンへの直行便で行くことを決定したと指摘した。
米国はICCの加盟国ではないが、国際逮捕状があるにもかかわらずネタニヤフ首相を受け入れることは、批判にさらされる可能性がある。
イスラエルも同裁判所の加盟国ではないが、パレスチナは2015年に加盟が認められた。
2002年に設立されたICCは、国連や他の国際機関と提携していない独立した国際機関であり、その決定は拘束力を持つ。
イスラエルは、即時停戦を求める国連安全保障理事会の決議を無視し、2023年10月7日のハマスによる攻撃以来、ガザに対する残忍な攻撃を続けており、国際的な非難に直面している。
イスラエルの戦争が始まって9か月が経ち、ガザの広大な地域は、食料、清潔な水、医薬品の壊滅的な封鎖により廃墟となっている。
イスラエルは国際司法裁判所でジェノサイドの罪で告発されており、同裁判所の最新の判決では、5月6日の侵攻前に100万人以上のパレスチナ人が戦争から逃れるために避難していた南部の都市ラファでの軍事作戦を即時中止するよう命じられた。