イスラエルに対するイランの対応が迫っている。考えられるシナリオは?

中東の緊張は10月7日以来最高潮に達しているが、なぜこのような状況に至ったのか、そして次に何が起こる可能性があるのか​​?

ALJAZEERA, 6, Aug. 2024より:

イランのマスード・ペゼシュキアン大統領(右)は、2024年8月4日、ヨルダン国王からのメッセージを携えたヨルダンのアイマン・サファディ外相を迎えた。

テヘランでのハマス政治指導者イスマイル・ハニヤの暗殺、およびベイルートでのヒズボラ指導者フアード・シュクルの暗殺は中東全域に衝撃を与え、イランがイスラエルへの攻撃で報復し、全面的な地域戦争が始まる可能性があるとの見方が広がっている。・・・・・

ハニヤとシュクル両氏が殺害されてからほぼ1週間が経ったが、イスラエルに対する大規模な攻撃はまだ行われておらず、外交官らはエスカレーションを食い止めようと地域中を駆け回っている。

イランは応戦すると主張しており、外務省報道官のナセル・カナニ氏は月曜日、地域の安定は「侵略者を罰し、シオニスト政権(イスラエル)の冒険主義に対する抑止力を生み出すこと」からのみ得られると述べた。・・・・

2024年8月1日、イランの首都テヘランで行われた葬列で、暗殺されたハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤのポスターを掲げるイラン人

・・・・・

イランが理性的であることを示すチャンス

アナリストらは、イランの今後の対応は差し迫っているが、慎重なものになる可能性が高いと指摘。イラン国内、しかも首都でのハニヤ氏の暗殺はイラン政府にとって大きな侮辱だが、専門家らは、イスラエルとその主要支援国である米国とのより広範な地域戦争を避けたいというイランの願望は変わらないと指摘。

「イランの意思決定者たちがエスカレーションを考えているとは思わない」と、戦争平和報道研究所の中東・北アフリカプログラムマネージャー、レザ・アクバリ氏はアルジャジーラに語った。「そうは言っても、もちろんイランの政策立案者たちは団結していない」

「ネタニヤフはイランとの戦争を望んでいる」

「イスラエルは、過去10か月間で自国の国際的な地位がいかに低下したかを全面的に認識できていない」とゴールドバーグ氏は述べた。「イスラエルは依然として支援を受けているが、米国にとって負担になりつつある」 米国はガザ戦争中ずっとイスラエルを物的、軍事的に支援してきたが、地域の主要な同盟国であるイスラエルに対し、イランとその同盟国との緊張を高めるような軽率な行動を取らないよう強く求めてきた。しかしイスラエルは、ガザでの停戦交渉をしていたハニヤ氏を殺害することで応じた。