イスラエルは「人道的安全地帯」を瓦礫に変え、ガザの民間人が避難できるのはわずか9.5%にとどまる
イスラエルが残忍な攻撃を開始した時点では230平方キロメートルが「安全地帯」だったが、2024年8月時点でガザの人々が避難できるのはわずか35平方キロメートルだとパレスチナ民間防衛隊は述べている。
パレスチナ、ガザ市
イスラエル軍はガザ地区内の指定された「安全人道地域」を瓦礫と灰の山に変え、避難民のためのいわゆる「安全地域」として領土のわずか9.5%を残したと、ガザのパレスチナ民間防衛隊は土曜日に発表した。
当局が発表した声明によると、2023年11月初旬のイスラエルによるガザへの地上侵攻の開始時に、イスラエル軍はこれらの地域を「安全人道地域」であると主張し、数十万人の民間人をガザ北部からガザ南部に押しやった。
当初、これらの地域は230平方キロメートル(89平方マイル)で、ガザの総面積の63%を占め、農地や商業、経済、サービス施設は120平方キロメートル(46平方マイル)に広がっていた。・・・・
最終的に、2024年8月現在、イスラエル軍はこれらの「安全な人道地域」をわずか35平方キロメートル(13.5平方マイル)、つまりガザ地区の総面積の9.5%にまで縮小した。この地域には農業、サービス、商業地域の約3.5%しか含まれておらず、民間人が避難できる場所がさらに縮小していると当局は述べ、イスラエル軍が「安全地域」を組織的に破壊した方法を詳述した。
こうした安全地帯の縮小が続いていることで、民間人が暴力から逃れられる場所が減り、ガザの人道危機が悪化している。
イスラエルは、国連安全保障理事会が即時停戦を求めた決議にもかかわらず、昨年10月7日のパレスチナ組織ハマスの攻撃を受けて、ガザ地区への残忍な攻撃を続けている。
地元の保健当局によると、この猛攻撃でパレスチナ人4万200人以上が死亡し、その多くは女性と子どもで、負傷者は9万3000人以上に上る。
ガザの封鎖が続いているため、食糧、清潔な水、医薬品が深刻に不足し、この地域の大半が廃墟となっている。
イスラエルは国際司法裁判所でジェノサイドの容疑で訴えられており、同裁判所は5月6日の侵攻前に100万人以上のパレスチナ人が避難していた南部の都市ラファでの軍事作戦の停止を命じている。