反移民を掲げるドイツの極右政党AfD、地方選挙で大躍進へ
反移民を掲げるAfDはテューリンゲン州で首位に躍り出る見込みだが、隣のザクセン州ではキリスト教民主党との接戦が続いている
ベルリン
ドイツの極右政党「自由民主党」は、東部のテューリンゲン州とザクセン州の地方選挙で大躍進する見込みであることが、金曜日の最新世論調査で明らかになった。
注目の選挙で、日曜日には約500万人のドイツ国民が投票する。これは、オラフ・ショルツ首相と彼の左派自由主義連立政権にとって試金石と広く見られている。
フォルサ調査機関の世論調査によると、テューリンゲン州の有権者の30%が反移民を掲げる「自由民主党」に投票し、州議会で最大の政党となる。・・・・
ショルツ首相、大きな損失を恐れる
ショルツ首相率いる社会民主党主導の連立政権は、政府のウクライナ政策、コストのかかるエネルギー改革、不法移民への懸念に対する有権者の不満が高まる中、テューリンゲン州で大きな損失を覚悟していた。・・・
先週ゾーリンゲンで起きた刺傷事件により、ショルツ首相の連立政権への圧力がさらに高まり、極右のAfDの人気が高まった。3人を殺害し、8人を負傷させたこの宗教過激派は難民申請を拒否されていたが、国外追放が延期されたことを当局が確認した。
ショルツ首相は、不法移民や犯罪者の強制送還には法的、実際的な問題があることを認め、政府が不法移民問題への取り組みを強化すると約束した。しかし、亡命権の停止は否定した。
「移民のモラトリアム」
ゾーリンゲンでの攻撃後、反移民のAfDは少なくとも5年間の移民のモラトリアムを要求した。
同党の共同代表であるアリス・ヴァイデル氏は、合法的な居住許可を持たない不法移民は全員ドイツから強制送還されるべきだと主張。
「犯罪率が最も高いグループ、主にドイツに不法滞在しているアフガニスタン人、シリア人、イラク人は強制送還されなければならない」と彼女は声明で述べた。