NATO事務総長、トランプ勝利の影響を軽視
マーク・ルッテ、米大統領選の結果にかかわらず同盟の結束を強調。
NATOのマルク・ルッテ事務総長は月曜日、ドナルド・トランプ氏が次期米大統領選で勝利した場合の潜在的な影響に関する懸念を和らげようとした。
ベルリンでドイツのオラフ・ショルツ首相と共同記者会見したルッテ事務総長は、NATO同盟の回復力と同盟国間の共通の利益を強調した。
「選挙で誰が勝利しても、我々はカマラ・ハリス氏、ドナルド・トランプ氏と協力し、同盟が団結し続けるよう努める」と強調した。
「それは我々の利益になるので、私は何の疑いもない。ここ(欧州)だけでなく、米国にとっても利益になる」と事務総長は述べ、米国は第一次世界大戦後に欧州から撤退した「過ちを繰り返すことはない」と付け加えた。
「彼ら(米国人)は、もし(ロシアの)プーチン大統領がウクライナで勝利すれば、その時、勢いづいたロシアが我々の東側に立ち、NATO領土に直接の脅威を与えることを知っている」と事務総長は付け加えた。
NATO事務総長の発言は、トランプ大統領がホワイトハウスに復帰する可能性について欧州同盟国の間で懸念が高まる中でなされた。
トランプ大統領は大統領在任中、NATOの欧州同盟国がGDPの2%という同盟の防衛費目標を達成していないことを公に批判した。トランプ大統領は、米国がNATOの費用を不当に負担していると主張し、他の加盟国が拠出金を増やさなければ同盟から脱退すると脅した。
トランプ大統領の姿勢は欧州首脳との関係を緊張させ、大西洋横断安全保障に対する米国の関与の将来について疑問を生じさせた。