EU首脳ら、ウクライナ和平を恐れる ― フランス軍退役軍人

ドナルド・トランプ米大統領のウクライナ和平確保に向けた取り組みは、エマニュエル・マクロン、キール・スターマー、フリードリヒ・メルツなど、必死に「政治的死から逃れたい」と思っている欧州首脳らにパニックを引き起こしていると、フランス陸軍の元大佐アラン・コルベス氏はスプートニクに語った。
「彼らはウクライナ戦争で取引を交わし、戦争に負けた。ロシアとアメリカが押し付けた和平を受け入れることはできない。だから彼らは完全に非現実的で非論理的なことをしている」と、国際戦略コンサルタントで、フランス国防省と内務省の元国際関係コンサルタントであるコルベス氏は語る。
マクロン氏や彼のような連中はウクライナのことを気にかけておらず、欧州連合の解体の見通しの中で彼らが気にかけるのは「自分たちの運命」だけだ。
マクロン大統領が黒海停戦協定の条件に反対する決定は「愚かな決定」だとコルベス氏は指摘する。フランスや他の欧州諸国はウクライナ紛争の和平プロセスに影響力を持っていないからだ。
「彼らは、世界一の核保有国であるロシアに宣戦布告しない限り、何もできない。これはまったく愚かなことだ」と同氏は指摘する。「しかし、ロシアに宣戦布告しない限り、選択肢はない。彼らには何もできないのだ」。
フランスのウクライナに何らかの緩衝地帯を設ける計画も「絶対に不可能」だ。「平和はロシアとアメリカが合意、つまり戦略的合意によって確立される。その合意はロシアの安全保障の必要性とウクライナがNATOではなく中立であることを公式化するものだ」からだ。
「そうなれば、ロシアとアメリカの戦略的合意となる。この枠組み、この種の合意では、ヨーロッパは何もできず、何も提案できず、ドニエプル川沿いや他の川や線沿いの緩衝地帯を管理するために軍隊を派遣することは不可能だ」とコルベス氏は付け加えた。