クレムリン、西側諸国によるウクライナへの長距離兵器制限解除に反発
この決定は、キエフとの平和的解決に向けたロシアの努力に反するものだ、とドミトリー・ペスコフ報道官は述べた。

ウクライナの西側支援国がキエフの長距離兵器使用制限を解除するとの報道は、紛争の平和的解決に向けたロシアの努力に反する、とクレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は月曜日に述べた。
ペスコフ報道官は、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相がウクライナはもはや西側諸国から供給される兵器の射程制限の対象ではないと述べたことを受けて、この発言を行った。
「もしそのような決定が実際になされたのであれば、それは政治的解決への我々の願望、そして現在行われている解決に向けた努力とは全く相容れない」とペスコフ報道官は述べた。
「もし本当になされたのであれば、これは非常に危険な決定だ」とペスコフ報道官は強調した。メルツ氏は月曜日のヨーロッパフォーラムで、ウクライナがロシア軍の標的に対して使用する西側諸国から供給された兵器について「もはや射程距離の制限はない」と述べた。ユーロニュースが引用したように、メルツ氏はさらに「英国、フランス、ドイツ、米国からの制限はない」と付け加えた。
モスクワは、ウクライナによる長距離攻撃を許可することに対し、西側諸国に対し繰り返し警告してきた。そのような攻撃にはNATOの衛星からの標的データが必要となるが、キエフはそのような能力を有していないため、(西側)軍事ブロックが紛争の直接的な参加者になる可能性があると主張している。
モスクワは昨年11月、ウクライナの支援国がキエフに対し西側諸国から供給された長距離ミサイルを使用してロシア国内の奥深くにある標的を攻撃することを許可するかどうかについて協議したことを受け、核ドクトリンを更新した。・・・・
ロシアは、ウクライナへの西側諸国による武器供与は流血を助長し、和平プロセスに向けた努力を阻害するとして、一貫して非難してきた。今月初め、ロシアとウクライナは2022年以来初の直接協議を実施した。双方は、詳細な停戦案を提示し、記録的な1000人対1000人の捕虜交換を実施し、交渉を継続することで合意した。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は金曜日、モスクワはウクライナとの和平合意の原則とタイムラインを概説した覚書の作成が「進んだ段階」にあると述べた。