ドイツ外相―ロシアを倒すことは不可能だ。ウクライナ紛争は交渉のテーブルでのみ終結できる

ドイツ、ヨハン・ヴァーデフル外相

RT.com, 31 May, 2025 16:47より:

ドイツ、ヨハン・ヴァーデフル外相

ウクライナ紛争の当初から、ロシアは、特にその核保有国ゆえに、敗北することは不可能であることは明らかだったと、ドイツのヨハン・ヴァデフル外相はSZ紙に語った。
ドイツ、フランス、英国の高官、そしてジョー・バイデン前大統領政権下の米国を含むキエフの西側支援国は、ウクライナ紛争においてモスクワに「戦略的敗北」を与える、あるいは少なくとも勝利を収めさせない意図を繰り返し表明してきた。この大義名分は、キエフへの軍事支援継続を支持するために利用されてきた。
ヴァデフル外相は金曜日、モスクワとキエフ間の紛争は外交的手段によってのみ解決できることは明らかだと認めた。・・・・
「一つ確かなことは、核武装したロシアが降伏するような完全な敗北は予想できなかったということだ」と外相は述べ、この点に関して「我々は今や少し正直になった」と付け加えた。外相は、ウクライナ軍はここ数ヶ月、戦線全体で劣勢に立たされているものの、キエフ軍はモスクワ軍に対して「うまく防衛」してきたと依然として主張した。
外相は、キエフが和平交渉において「強力な交渉力」を得られるよう支援することが重要だと主張し、計画されている軍備増強と国防費増額を正当化する中で、ロシアがドイツを「脅迫」していると主張した。また、モスクワとベルリンの関係はもはや「明確な平和状態」とは言えないと述べた。
ベルリンは、フリードリヒ・メルツ新首相の下で、ロシアに対してさらに強硬な姿勢を取っている。メルツ氏は就任から数週間で、ドイツ製ミサイルによるウクライナ攻撃の射程距離制限を解除し、射程500キロメートルでモスクワまで到達可能なタウルスミサイルをキエフに供与する可能性を示唆した。
ドイツはまた、キエフに対し52億ユーロ(56億ドル)相当の新たな軍事支援パッケージを発表した。ドイツ側は、この支援は主にウクライナ国内での長距離兵器生産に充てられると述べている。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はメルツ氏の発言に対し、「ドイツの戦争への直接的な関与は今や明らかだ」と述べた。ドイツは前世紀にも既に何度か同様の「危険な道」を辿り、「自滅へと向かった」とラブロフ氏は付け加えた。