スコット・リッター氏:NATOの惨憺たるサミットでトランプ氏が主役を奪った

SPUTNIK Jun. 27, 2025より:

ハーグで開催されたNATOサミットは、メディアによる短い発言と支出増の圧力以外にはほとんど成果がなく、幕を閉じた。スプートニクは、元米海兵隊情報将校にこのサミットの総括を依頼した。
「茶番劇のようなサミットだった。ナルシシズムを操る訓練だった」とリッター氏​​は述べ、NATO事務総長ルッテ氏がトランプ氏を「ダディ」と呼んだことや、トランプ大統領の度を越した発言で最も記憶に残るであろうこのサミットについてコメントした。
「アメリカ大統領は、自分が全ての注目の中心であるべきだと信じており、重要なのは自分の個人的なアジェンダだけだ」とリッター氏​​は述べ、このサミットはNATOの改善や中東和平、ロシアとの関係改善ではなく、ノーベル平和賞獲得のための宣伝に利用されたと強調した。
リッター氏​​は、同盟がGDPの5%を防衛費に充てるという計画は「純粋に政治的な」見せかけだと付け加え、「計画を実行するための防衛産業がなければ意味がない」と指摘した。

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さらに、NATO同盟内の一部の政治エリートが「敵を探している」という作り話以外に、ヨーロッパは実際には外部の国家主体からの真の脅威に直面していないという事実がある。彼らはロシアを敵視し、「自らの存在を正当化するため」にそう仕立て上げようとしている。
リッター氏​​によると、真の「脅威」は、国家の復興にもっと重点を置くよう求める国民運動によって、ヨーロッパ各国の政府に挑発が起こり、政権が転覆させられることだ。
ロシアは脅威ではない。NATOにとって外部からの脅威は存在しない。NATOが外部からの脅威にばかり注目し続けているという事実――太平洋に進出し、中国と争おうとしている敵を探していることさえも――は、真の脅威、すなわちヨーロッパ大陸の機能不全に焦点を当てていないという現実を浮き彫りにするだけだ」とリッター氏​​は総括した。

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