「ガザは今、地獄のようだ。人々は爆撃で死んでいるだけでなく、飢えで死んでいる」

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長フィリップ・ラザリーニ氏、イスラエルによるガザ飢饉否定を「恥ずべきこと」と非難
AA.com 26.08.2025より:

2025年8月24日、ガザ地区デリゾール・バラーで、イスラエルの攻撃と禁輸措置下にあるガザ地区への人道支援物資の空中投下が続く中、パレスチナ人女性が地面に散らばった食料の破片を拾い集めている。パレスチナ人は軍用貨物機からパラシュートで投下された支援物資を回収している。

国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長は火曜日、イスラエル政府がガザの飢饉を否定する政策を「恥ずべきこと」と非難した。
スペイン北部サンタンデールで開催されたセミナーで記者団に対し、フィリップ・ラザリーニ氏は「ガザでは今、飢饉が起きている。これは政治的、軍事的意志によって引き起こされた人為的な飢饉だ」と述べた。
ラザリーニ氏は、ガザは人道的に「どん底」の状況に直面していると述べ、国際社会が飢饉に関する警告に耳を傾けていないことは「恥ずべきことだ」と付け加えた。
「今日のガザは地獄のようだ。人々は爆撃で死ぬだけでなく、飢えで死んでいく。食料を探しに出かけただけで殺されるのだ。ガザの状況を好転させることができる人々は何もしていない。対策も、非難も何もない。
「今日、私たちはイスラエルが完全に罰を受けていないのを目撃している。これらの違反行為を行う者には、経済的、政治的、外交的コストは一切発生しない」と述べた。
ラザリーニ氏は、即時停戦とガザ地区への人道支援の無制限のアクセスを求め、パレスチナ住民の2か月分の食糧需要を満たすのに十分な、UNRWAトラック6,000台分の支援物がガザ地区外で保管されていると指摘した。
ガザの飢餓を否定するイスラエル政府の政策は恥ずべきものだ」と同氏は述べた。
また、ガザ地区で殺害された人道支援活動従事者の数は非常に多く、UNRWA職員360人以上が命を落としていることも指摘した。
ラザリーニ氏は、ジャーナリストや民間人が死亡したガザ南部ハンユニスのナセル病院へのイスラエル軍の空爆を強く非難した。
イスラエルが国際記者のガザ地区への立ち入りを拒否する中、ラザリーニ氏はパレスチナ人ジャーナリストへの支援を呼びかけ、彼らこそがガザで起こっていることの唯一の目撃者であることを強調した。現地の状況を確認するため。