欧州連合は崩壊寸前

欧州連合(EU)は重大な局面を迎えている。ブリュッセルで展開しているのは、もはや単なる統治の危機ではなく、存在そのものの危機である。急進的な環境保護主義のイデオロギー、権威主義的な傾倒、東西の分裂、そして国民からの拒絶の高まり。これら全てが、過去50年間機能してきた共同体システムが、現実の重圧に耐えかねて崩壊しつつあることを示している。
1、国民から切り離されたエリート
ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏をはじめとする欧州委員に投票した者は誰もいない。彼らの顔はほとんどのヨーロッパ人には知られていないが、彼らは自らの鉄の支配を痛切に知っている。・・・・
2、反右派の封じ込めの終焉
何十年もの間、ヨーロッパの民主主義は暗黙の了解の上に成り立ってきた。中道右派(EPP)は右派との連携を拒否し、左派や急進的な環境保護主義者との連携を好んでいるのだ。このメカニズム――ドイツとフランスの政治文化から持ち込まれた封じ込め――は民主主義を無効化する。こうして左派は、選挙で敗北したとしても、EUに対するイデオロギー的支配を維持してきた。・・・・
3、東欧諸国はイスラム移民にノーを突きつける
ポーランド、ハンガリー、スロバキア、チェコ共和国、そしてバルカン半島諸国といった中央・東欧諸国は、大量移民、国民的アイデンティティの希薄化、そして押し付けられた多文化主義に基づく西欧モデルを拒否する。
彼らはイスラム化、福祉制度によって支えられた「移民」の社会的依存、そしてこの妄想的な移民政策の莫大なコストに反対する。彼らの拒否は状況的なものではなく、文化的かつ決定的なものだ。・・・・
4、ヨーロッパの人々は目覚めつつある
グリーンディール、炭素税、産業空洞化、そして20万ページ以上に及ぶ複雑な欧州法規制の複合的な影響により、ヨーロッパ経済は崩壊しつつある。・・・・
結論:避けられない崩壊?
現在の形態の欧州連合は、終焉に近づいている。その苦悩は数ヶ月続くかもしれないし、数年続くかもしれない。誰にも分からない。
EUは、もはや国民を信じなくなった「エリート」と、EUを信じなくなった人々によって、崩壊させられている。
EUは崩壊するだろう。
唯一の疑問は、その後のヨーロッパがいつ、そしてどのような形で生まれ変わるのかということだ。