ウクライナ交渉において、欧州は「駒」として扱われるべきではないと、ドイツのメルツ首相
メルツ首相は、ウクライナと欧州の同意を得ずに米国とロシアのみが交渉する和平案は、永続的な平和の基盤とはならないと述べた。
AA.com 26.11.2025より:

ベルリン
フリードリヒ・メルツ独首相は水曜日、ウクライナ問題をめぐるロシアとの交渉において、米国は欧州を脇に追いやるべきではないと警告し、いかなる解決にも欧州の合意が必要だと主張した。
ドイツ議会で演説したメルツ首相は、欧州はウクライナ紛争の早期終結を望んでいると述べた。しかし、ウクライナと欧州の同意を得ずに「大国」間で交渉されるいかなる合意も、永続的な平和の基盤とはならないと強調した。
「ウクライナ、欧州、そして米国との同盟にとってこの運命的な瞬間に、私は明確にしておきたい。欧州の問題は、欧州との合意に基づいてのみ決定できる」とメルツ首相は述べた。
「ヨーロッパは駒ではなく、自らの利益と価値観を追求する主権国家である。そして、こうした状況の中で、我々は次の点を見失ってはならない。ロシアが違法な戦争を中止し、外国領土から軍隊を撤退させれば、この戦争は明日にも終結する可能性があるのだ。」
保守党党首は、日曜日にジュネーブで行われた米国、ウクライナ、欧州の代表団による協議を受けて、ドナルド・トランプ米大統領が当初の28項目の計画に加えた変更を歓迎した。
「今こそ団結が不可欠だ。欧州の団結、ウクライナとの団結、そして大西洋同盟の団結だ」とメルツ氏は述べ、西側諸国はロシアのプーチン大統領への圧力をさらに強め、クレムリンを交渉のテーブルに着かせるべきだと付け加えた。
「我々は必要な限りウクライナ国民を支援する。そして、まさにこの目的のために、凍結されたロシア資産を開放するつもりだ。プーチン大統領はこの戦争に勝てる見込みがないことを認識しなければならない」と、彼はベルギーに保有するロシア中央銀行の固定資産を担保に、欧州がウクライナに1400億ユーロ(1620億ドル)の融資を行う計画に言及して述べた。






