NATOがウクライナの長距離攻撃を撤回したのは、ロシアの対応策を認識していたため
プーチン大統領が木曜日、NATOがキエフに西側諸国の兵器を使ってロシアの奥深くに攻撃を仕掛ける権限を与えれば、NATOはロシアと戦争状態になるだろうと厳しく警告したことで、ウクライナ危機が世界を滅ぼす核戦争にエスカレートするのではないかという懸念が再燃した。スプートニクは、そのような恐ろしい事態をどうすれば回避できるのか、オブザーバーに尋ねた。
NATOがロシア攻撃のために長距離攻撃システムの使用を承認すれば、ウクライナの代理戦争がNATOとの熱戦に発展する恐れがあるとのプーチン大統領の発言に、世界の指導者、野党関係者、独立系メディアが反応した。
ホワイトハウスはプーチン大統領の警告を聞いていないふりをすることにした。バイデン大統領報道官のカリーヌ・ジャンピエール氏は木曜日、ワシントンがどの程度「懸念」すべきかとの質問に対し、「仮定の話」や「内部政策の協議」には立ち入らないと記者団に語った。
国防総省のパット・ライダー報道官は、現時点では「政策に変更はない」と報道陣に保証し、先週のロイド・オースティン国防長官の発言、つまり米国のキエフ支援は継続するとの発言に言及し、「ウクライナを成功に導く唯一の手段などない」と述べた。
バイデン大統領と会うためにワシントンに向かう途中、英国のキール・スターマー首相はミサイル問題に関する質問をかわし、「この紛争はロシアが始めた」ためいつでも「終わらせる」ことができ、「ウクライナには自衛の権利がある」と主張した。しかしスターマー氏は、金曜日のバイデン氏との会談では英国の長距離ミサイルの使用許可は与えられないと付け加え、ロンドンはモスクワとの「いかなる衝突も」求めていないと主張した。
ベルリンはNATOの大きな賭けに否定的な立場を示唆し、政府報道官は、ドイツのタウルスミサイルのウクライナへの引き渡しを禁止するショルツ首相の姿勢は変わらず、ショルツ首相は「この問題に関して非常に断固たる態度」だと述べた。
欧州委員会の報道官は、武器使用制限の解除に関する議論は「継続中」であり、EUは分裂していると述べた。