ミアシャイマー教授、シリアは近い将来、混乱状態が続くだろう

ダマスカスで「一貫した政府」が樹立される可能性は低いと政治専門家は述べた。
RT, 14, Dec. 2024より:

シリアのダマスカスにあるウマイヤド広場でアサド政権の崩壊に反応する人々

シカゴ大学の政治学教授ジョン・ミアシャイマー氏は、バッシャール・アサド政権が崩壊した今、シリアは長期にわたる混乱期を迎えるだろうと予測している。
先週、ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)のジハード主義者が率いる反体制勢力がシリア全土で奇襲攻撃を開始し、首都ダマスカスを含む主要都市を制圧した。

土曜日に公開された「Going Underground」の最新エピソードで、ミアシャイマー氏は、ダマスカスで国全体を統制できる「一貫した政府」がすぐに樹立されるとは考えにくいと示唆した。
「今後このすべてがどう展開するかは、シリアで当面かなりの混乱が続くと思われること以外、ほとんど予測できない」と同教授は述べ、突然の政権交代は反政府勢力、主に米国を支持してきた人々にとって「短期的な成功」に過ぎないと指摘した。
「我々(米国)は基本的にアルカイダやISISの工作員数名と手を組んだが、彼らは勝利した」とミアシャイマー氏は述べ、ホワイトハウスと米国のメディアはHTSのリーダーであるモハメド・アル・ジョラニを「一掃」するために全力を尽くしていると付け加えた。ジョラニは依然として国際指名手配中のテロリストであり、米国から1000万ドルの懸賞金がかけられている。

「これらのジャーナリストは、ほとんどのアメリカ人は、米国がテロリストを支援していることを十分に理解している」と同教授は述べた。メディアはHTSの勝利を前向きな展開として伝えようとしているが。

HTSが、長年ロシアとイランの支援を受けてきたシリア政府を打倒できた理由について、ミアシャイマー氏は、シリア軍は長年にわたる重大な問題を抱えていたが、アサド大統領はそれに対処できず、「空洞化」し、「反政府勢力に対抗できなかった」と示唆した。

同教授は、アサド政権の崩壊はロシアにとって重大な損失ではないが、隣国イランにとっては「存亡をかけた」展開となり、テヘランが核兵器開発を急ぐきっかけになる可能性があると主張した。しかし同教授は、同国の指導部がそのような動きについてまだ何の兆候も示しておらず、この種の能力を開発するにはまだ数年かかるだろうと認めた。