日米友好の桜、ワシントンD.C.

シドモア女史(1856~1928)はアメリカの首都ワシントンのポトマック河畔に日米友好の桜を植えることに尽力した、米国立地理学協会の初の女性理事で、紀行作家です。

初めて日本を訪問したのが明治17年(1884)27歳の時でした。その後何度も日本を訪れています。

日本から3000本の苗木が贈られ、明治45年(1912)3月、ポトマック公園において桜の植樹式が行われ、
苗木がタフト大統領夫人と珍田駐米大使夫人によって植えられました。

今では8000本の桜がポトマック河畔を包み、毎春“ワシントン桜まつり”が盛大に催されるということです。
日露戦争後、日本に好意的であったアメリカでは、一転して排日の運動が起こります。シドモアはこれに徹底して反対を唱え、米国民から非難され、これに嫌気がさしたシドモアはスイスに移住してしまいますが、死ぬまで日本と日本人を擁護してくれたということです。

副題の「明治の人力車ツアー」の内容通り、当時の日本と日本人を観察した興味深い内容の本なので、次の機会には、紀行の内容もご紹介するつもりです。